半年ぶりに髪の毛を切った
とても多くのくろすけは
ブラシに吸い込まれ一つの塊となる
先ほどよりも軽くなった頭をふりながら
一段ずつ階段を駆け上るように
自転車のペダルを漕いだ
すっかり遅くなったお昼ご飯は
雷家で食べることに決め
市電通りへ向け「ベタ降りの黒」と
先日名前が変更されたチャリンコを漕いだのだ
「小川町さくらロード」のモニュメントを発見
これは目的地に着いたことを意味している
「さくら」と言う文字を見て瞬時に
頭の中で「錯乱」という言葉が歩き始めた
1分も経たずに脳みそのハンモックで「錯乱」はくつろぎ始めた
チャーシュー麺を食べながら
国政の錯乱ぶりを考えていた
補償なき自粛に耐えた人々が居たからこそ
目の前の景色があるのではないだろうか
個人的なことを言うならば
マスクも給付金のハガキも届いていないよ
プリプリプリと私の頭が錯乱するかと思いきや
チャーシュー麺の美味しさに気を取られ
ホクホク顔になるそしてスープを飲む
グラスに注いだ水に目をやると
いつもより水が澄んで見えた
「髪の毛を切ったからか?」と
全く関係ないことを考えた後
丸椅子から飛び立つ雛のように私は立ち上がった
たまに錯乱するのも良いけれど
国政に携わる人々はいつも以上にしっかりしてよと
天に祈り「ベタ降りの黒」を発進させた
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