シャンパンの瓶が砕け散った 夜明けまで2時間前のたちばな通り 友や周りの集団が0.3倍速で入り乱れる 僕はフラ~っとした感覚がしたその後 ドブネズミとアイコンタクトを交わしていた 水分を含んだアスファルトから伝わる感覚が 頭の後ろ半分を占有している ヒンヤリしていてくすぐったい 目を瞑ってなりゆきに任せていると 遠くから埴輪がこちらへ近づいてくる 「お待たせしました!行きますぞ」 埴輪が元気に声をかけてきた ドブネズミに別れを告げた僕は 埴輪とともに旅立つことにした 砕けた瓶の欠片を埴輪に手渡すと 彼は少し眉をひそめながら 「これじゃあ片道分にしかならないよ」 と肩をすくめて見せた ならばともう少し拾い集めようとしたけれど 「片道みたいなもんだしな」 と謎の啓示を受けそのまま埴輪号に乗り込むことにしたのでR
あの日見た埴輪
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