米朝首脳会談

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外交の安倍は何をしていたのだろう?

アメリカ大統領初の北朝鮮入国

2019年6月30日。現代に残る冷戦の遺児朝鮮半島で劇的な政治的動きがあった。アメリカ合衆国大統領として初めて、トランプ大統領が北朝鮮の地に足を踏み入れたのである朝鮮戦争( 1950年6月25日 – 1953年7月27日 )はまだ終結しておらず、冷戦体制下のままだ。平和条約が結ばれていないのである。北緯38度の”板門店”は、多くの人が知る名称だろう。DMZ(非武装地帯)として知られているものの、いまだ続く朝鮮半島の緊張を伝える場所である。

そこに悠然とトランプ大統領が現れたのである。いくら話がついているとはいえ、史上初めてアメリカ大統領として北朝鮮の地に足を踏み入れる。南北の境界線に向け悠然と歩くトランプ大統領の姿は、WWE(アメリカのプロレス団体)でビンス・マクマホンを相手にやりあっただけはあるね。メチャクチャ肝が据わっているといると私は感じたよ。エンターテイナーという根底は変わっていないと思った。

肝が据わるだね 誤字失礼
悠然と赴くトランプ大統領

電撃的と伝える報道の違和感

この米朝首脳会談に対し日本の多くのメディアは、”電撃訪問”や”twitterで急遽決まった”と報じた。日本が何も知らされていなかったので、そう表現せざるを得なかったのだろう。こちらの動画を見てほしい。

親書を交わしてきたと
ハッキリ言っている

この動画は昨日BS朝日で放送された、「日曜スクープ」からの一コマだ。慶応大学准教授の磯﨑敦仁さんはハッキリと、「今月に入ってから両国は親書を交わしていた」と発言している。実際トランプ大統領も世界に向けて、「金委員長から手紙が届いた」と報告しているのだ。

今月に入り親書のやり取りをしている
さらに6月22日に注目してほしい

さらに6月22日にはトランプ大統領が非武装地帯訪問を最終調整中と報道されている。繰り返しになるが日本は昨日の外務省発表によると、「米朝首脳会談について何も知らなかった」と言っている。G20のホスト国であったにも関わらずだ。

さらに筑波大学名誉教授遠藤誉さんの見解を加えると、6月5日~7日にかけて行われた中露首脳会談。さらに6月21日22日に行われた中朝首脳会談(習近平主席初の訪朝)。すなわち中国、北朝鮮、ロシア3か国の合意があったからこそ今回の米朝首脳会談が実現したと言及している。

当然だろう。世界史で学んできたように、北朝鮮の建国にはソ連が大きく関わっている。その後中朝露の3か国ですったもんだはあっただろうが北朝鮮の後ろ盾は中国とロシアだというのは揺るぎのない事実だろう。アメリカと北朝鮮だけで急に決められるわけがないと思う。トランプ大統領のtwitterでのコメントは、パフォーマンスであり自らの身を護るための手段でもあると私は考えている。

日本の外務省は何をしていたのだろう

こちらに出ているお二方はアジア各国の情勢を研究することがお仕事なので、親書のやり取りや各国の首脳会談に対し敏感に反応し記録に留めておくのは当然のことだろう。我々国民が、ここまで詳細に各国の関係性について理解していなくても「致し方ない」と私は思う。では、日本において常日頃から国際情勢に対しアンテナを張り巡らし、然るべき対応をとるために動かなければならないのは誰なのだろう?私は首相と外務大臣だと考えている。これだけビンビンにサインが出ているのに、何をボーっとしていたのだろうか。

安倍首相はトランプ大統領と、「意見は完全に一致している」とあれだけ繰り返し言っていたのに、今回のことを教えてもらうことも出来なかったではないか。前日までトランプ大統領は大阪にいて、日米首脳会談もしているのに。

文在寅大統領からもサインは出ていた

文在寅大統領がG20が始まる前に、各国メディアに向けて記者会見を開き次のように発言した。「G20大阪サミットの機会を活用できるかどうかは日本にかかっている」それに対する日本メディアの報道がこちら。

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何故対立を煽るのだろうか
NHKがこのような姿勢で良いのか?
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対話をしようと呼びかけている

文大統領は、日韓で解決しなければならないことはあるけれども、対話の扉は開いていると言っているではないか。さらに日韓首脳会談にも意欲を示していたのだ。何故メディアは日韓の対話を後押しせずに、対立させるような論調で報道するのだろう。それが安倍政権の願いなのか?今回の米朝首脳会談を日本が主導して開催するチャンスはいくらでもあったと思う。真剣に各国と向き合い、対話する気があればね。そうすれば日本の世界的評価もあがり、国益に繫がったのではないだろうか?”外交の安倍”の本領を見せてほしい所だ。

何故情報をキャッチし、行動に移さなかったのか。そこには”嫌韓”を煽ることで、一部の人からの支持を得てきた今の自民党の姿があると思う。大局を見据えず、参院選のためにG20の場を利用するからこうなるのだ。この情報をキャッチしていたフランスのマクロン大統領はG20開催中に急遽、文大統領と会談をしたではないか。日本は本当にこのような態度のままでよいのか考え直したほうがよいと私は思う。

一夜明け、文在寅大統領の存在意義について疑問を投げかける報道を多く見た。こちらをご覧いただきたい。

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ハグする文在寅大統領と金正恩委員長
見守るトランプ大統領

上の写真は韓国に住む方が昨日twitterにあげてくれた写真だ。放送では流れなかった場面らしい。これを見ても、文在寅大統領が米朝首脳会談に対し大きな役割を果たさなかったというのだろうか。平和に向けて精いっぱいの努力をしているのではないだろうか。そして私は文大統領は米朝首脳会談を際立たせるために、あえて黒子に徹したのでないかと考えている。

まずは写真だけを見て
ほしかったので切り貼りした
@withallmyheartsさんありがとう

世界がもっともっと平和になりますように

世界は平和に向けて動き出しているのだろうか。トランプ大統領の一連の動きは、大統領選を見据えたパフォーマンスだという意見もある。その一面もあるだろうが、ビジネスマンでもあり、生粋のエンターテイナーであるトランプ大統領は、本当に世界の平和を目指しているのかもしれないと感じた。どうかこの期待を裏切らないでくれ。世界中に住む全ての人々が、安心して暮らせる日々が訪れますように。

コメント

  1. Kazsang より:

    さんはんさんが指摘されるとおり、日本の報道には視聴者をミスリードへ誘導するような、卑屈な偏りを感じます。韓国はじめ関係各国の外交努力を意図的に隠蔽するかのような、またそうした世論操作を結果的に生じさせるような報道姿勢を、我々は警戒し、批判しなければなりませんね。

    トランプ大統領はオバマと違い、この極めて難易度の高い外交に、自らこそがイニシアチブを握るだけの資質と、力量を備えていることの自覚を持っているのでしょう。歴史を創造するのは常に異端者であるといわれますが、行動することを怖れない人間の持つ強さを、見せられる思いです。 

    • さんはん より:

      Kazsang

      いつも熱いコメントをありがとうございます。
      久しぶりに会える14日が楽しみです!

      21世紀に入って”先進国”を名乗る我々が
      何故いがみあわなくてはならないのか。

      20世紀の歴史は様々な記録が残っていて
      検証も出来るのに軽んじられている気がします。

      義務教育期間中に近現代史をもっと時間を使い
      さまざまな意見をお互いで交わしあいながら
      授業づくりしていくことを望みます。

      行動することに関してはその通りだと思います。
      トランプ大統領は本当に肝が据わっていると思います。
      ホルムズ海峡の時もなんだかんだで攻撃しなかったので、
      このまま平和路線で行ってほしいです。
      本心はわかりかねますが。

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