灰色の朝

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雲一つない空なのに
見上げる空は灰色だった
公園裏の集合場所に人が集まる
トラックが横付けされ
その日働きたい人が次々に乗り込む
自由になるお金がない僕たちは
年齢を偽り申告するも
オッサンたちは瞬時に見抜いていただろう
それでも何も聞かずに乗せてくれた
太陽に頬を叩かれながら
ひたすら資材を運び続ける
黙々と運び続ける
ワクワクと顔を見合わせながら

仕事終わりの空も相変わらず灰色だった
表現しようのない感情が揺れ動く
散会場所はマチマチだ
陽も沈まぬうちから
角打ちには生粋のギャンブラーが集い
その日使えるだけの銭を払い
酒をかっくらっては
博士のような己の知識を披露している
通り過ぎようとしたものの
どうしても気になった僕らは
近くの自販機で飲み物を買い
ムクムクと想像を膨らませる
僕らは想像していた大人に成れたかな

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