あるところにナミエという
バレエダンサーを夢見る少女がいた
ナミエ何をするにもバレエのように
食器を下げるときですらトゥーシューズ
ナミエ何を思ったのかワンツーパンチ
お気に入りのピンクのバッグに
夢とお菓子を詰め込んで
いざ出発
電車にユラユラ揺られながら
裸足のままじゃ踵が傷ついちゃうからって
持たせてもらったサンダルを履きながら
鼻歌まじりの深いため息
50分ほどするといよいよ着いたよ目的地
会場の中にはナスを売る少女と
緑茶のように光合成をするナメクジ
ナミエ何を思ったのかワンツーパンチ
右手には太いメリケンサック
左手にはロマンエステートがキラキラ輝くダイヤモンド
今だけは少女に戻れるのかもしれない
あの頃の私って美化委員だったけど
今なら体育委員が良かったのかもって思うわ
ウサギ小屋で寝泊りしていた日々が懐かしいわ
ナミエ獅子舞のように屋上へ駆け上がり
星空満天にジャーマンスープレックス
コメント