丸山穂高は戦地へ行くのか
丸山穂高衆院議員(大阪19区選出)が5月11日国後島に訪問した際、同島で元島民に対し戦争による北方領土問題解決を肯定するような発言をしていたと昨日報道された。一夜明け、丸山は離党届けを提出したが、日本維新の会はそれを受理せず除名処分とする方針だ。除名になると議員資格を失うことになる。離党よりも重たいが当然のことではないだろうか。
彼は一体何を考えて、冒頭のような発言をしたのか。そして、実際に戦争になったら誰よりも危険な作戦に従事する覚悟が出来ているのか。私はいつもそれが気になって仕方がない。好戦的な発言をする政治家がたくさんいるが、「どうせ自分は現場に行かないし、自分の家族も志願しない限り行かせない」と思っているのではないのか?好戦的な発言の多くは、人気取りなのではないだろうか。
ネット右翼という言葉が生まれてだいぶ時は経つが、彼らに支持されることによって当選への近道となるのであればパフォーマンスを始める人物が現れるのもわからなくはない。そんな丸山の支持者が発言の切り取りだなんだと騒いでいるみたいなので、動画を検証してみた。
戦争しないとどうしようもなくないですか?
分かりやすいよう、動画の内容を書き起こした。※以前の動画消されていたので6月15日に動画を変更しました。以前のものより長いバージョンです。朝日新聞さんありがとう。
”丸山”ー戦争でこの島を取り戻すのは賛成ですか、反対ですか?
”元島民大塚さん”ー戦争で?はんはん…(あっけにとられている様子)
”丸山”ーロシアが混乱しているときに取り返すのはOKですか?
”元島民大塚さん” ー戦争なんて言葉は使いたくないです、使いたくない
”丸山”ーでも取り返せないですよね?
”元島民大塚さん”ーいや、戦争したって… 戦争はするべきではない
”丸山”ー戦争しないとどうしようもなくないですか?
”元島民大塚さん” ーいや、戦争は必要ないです
以上が2人の会話である。皆さんはどのような印象を持つだろうか。丸山は本当にロシアと戦いたいのだろうか。 許されることではないが、自らの支持者へのパフォーマンスであったと信じたい。
戦争を実体験した世代が減少する恐怖
丸山とのやり取りをした大塚さんは現在89歳。ということは、終戦時15歳ということになる。現在90歳前後の人々は戦争が始まってから終わるまで、確かな記憶の中で生き抜いた人が多い世代だ。地域によって目に見える戦いの傷跡の深さは確かに違うかもしれない。しかし、戦時中を生き抜いてきた一般市民は誰もが苦しい思いをしたはずだ。本人が現在生きていても、数えきれない親族、知人、友人が戦争で亡くなったことだろう。また、見たくもない戦後の混乱もたくさん見てきただろう。傷痍軍人が社会復帰するために、大変な努力をする姿を見てきたことだろう。
だからこそ、大塚さんはあくまでも戦争に対して反対なのである。元島民であった大塚さん。故郷へ帰りたい気持ちもあるだろう。だけども、それでも戦争はダメなんだと声をあげてくれた。上の総務省統計局から持ってきた、我が国の人口ピラミッドを見てほしい。90歳前後の人口がドンドン減っている。戦争を肌で知る人々が、私たちに先人の知恵を授けてくれる人々がドンドン減っているということだ。そうすると、戦争の悲惨さを想像すらできず勇ましいことばかり言う人が、今まで以上に出てくるだろう。
だけど踊らされてはダメだ。いつだって悲しい思いをするのは、普通に生活を送ってきただけの一般市民なのだから。偉い人たちはいつだって逃げてきたじゃないか。政治家がすぐに入院するのは何故なんだ?考えればわかることだ。 私はあくまでも戦争反対の立場を貫き、好戦的な発言をする公人を取り上げていきたい。
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